結束バンドは、洋服を着る時に腰に巻くベルトのような、あるいは腕時計の革製バンドのような構造をした製品です。全体が柔軟性のある樹脂でできており、先端部分にヘッダーが付いています。ヘッダーの内部にはツメがあり、輪を作ってバンドの尾の部分を通すと表面の凹凸にツメが引っかかって固定されます。このヘッダーはいったんツメが引っかかると元に戻らない構造になっており、それ以上強く締め付けることはできても、ゆるめることはできません。

この構造ゆえ、たとえば年単位の長期間にわたって使用しても、布製の紐や輪ゴムなどのように縛りがゆるくなってだんだん広がってしまうといったことがありません。結束バンドはさまざまな場所で使われていますが、おなじみなのは電気の配線です。複数のケーブルを束ね、バラバラになったり垂れ下がったりしないよう固定しておくのに使うと便利です。天井裏や壁の中などで使用されている場合が多いですが、ビルの地下室など配線が剥き出しになった場所では、壁を這う電源ケーブルが結束バンドでひとまとめにされているのを目にすることができます。

屋外で見ることもあります。電飾と呼ばれる屋外広告などでは、明りをともすのに必要な電源ケーブルが結束バンドを使って支柱にしっかりと巻き付けられており、少々の風では飛ばされたりしないようになっています。太陽光発電装置や、小型の風力発電装置といった屋外設備に使われているのを見ることもあります。

Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *